つがる りんごの品種の解説

りんごの品種名

つがる(Tsugaru)


収穫時期

「つがる」は、8月下旬から9月中旬にかけて収穫される早生品種です。夏が終わり、秋の始まりを告げるりんごとして全国的に親しまれています。日本では「ふじ」に次ぐ生産量を誇り、スーパーや果物店で最もよく見かける品種のひとつです。早生種ながら日持ちもそこそこ良く、冷蔵保存すれば1〜2週間は美味しく食べられます。


名前の由来

名前は、発祥の地である青森県津軽地方にちなんで付けられました。青森県は日本一のりんご生産地であり、その象徴的な土地の名を冠した品種として、「津軽=つがる」は全国に広まりました。


大きさ(g)

1個あたり300〜350g前後と中玉サイズ。大きすぎず小さすぎず、食べ切りやすいボリューム感で、家庭用として人気があります。果汁を多く含むため手に持つと重みが感じられます。


生食、加工、料理

  • 生食:ジューシーで甘みが強く、酸味が少ないため、そのまま食べるのが一番人気。冷やして丸かじりすると爽快感が増します。
  • 加工:酸味が控えめなので、ジャムやアップルパイにすると少し甘さが前面に出すぎることも。ただし、スムージーやジュースには向いており、自然な甘さが楽しめます。
  • 料理:サラダに加えると甘みがアクセントになり、ヨーグルトやチーズと合わせるとデザート感覚で食べられます。

特徴

味、食感、香りの特長

  • 糖度は13〜14度前後と高めで、甘みが強く感じられます。
  • 酸味はとても少なく、全体的にまろやかで食べやすい味わい。
  • 果肉はやや柔らかめでジューシー。噛むと果汁があふれ出るため「水分たっぷりのりんご」として人気。
  • 香りは比較的控えめですが、爽やかさがあり、さっぱりと食べられます。

見た目の特徴

  • 果皮は赤色ベースに縞模様が入るのが特徴。赤の濃淡が混ざり合い、鮮やかで華やかな印象を与えます。
  • 形はやや縦長で整っており、見栄えも良好。
  • 果肉は淡い黄色で、断面も美しくジューシーさが伝わります。

その他特長

  • 「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」を交配して誕生した品種で、両親の特徴をバランスよく受け継いでいます。
  • 1975年に品種登録されて以来、日本全国に広まり、「ふじ」に次ぐ生産量を誇るまでに定着しました。
  • 甘みが強く酸味が少ないため、子どもから高齢者まで幅広い世代に人気があります。特に「酸っぱいりんごは苦手」という人にとっては食べやすい代表品種です。
  • 海外でも栽培されており、「Tsugaru」として国際的にも知られています。
  • 出回る時期が早いため、「秋のはじまりに最初に食べるりんご」として季節感を楽しむファンも多いです。

ポイント
「つがる」は、日本を代表する甘くてジューシーな早生りんごです。酸味がほとんどなく、やさしい甘みと果汁の豊かさで子どもから大人まで誰にでも食べやすいのが魅力。夏の暑さが落ち着く頃に出回り始め、秋の訪れを感じさせるフルーツとして人気があります。丸かじりはもちろん、サラダやデザートに取り入れるのもおすすめ。全国どこでも手に入りやすく、季節の定番として愛され続ける品種です。

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